✓基本的な構成要素って何?
デザインを構成する要素を分解していくと、平面デザインの根本は「点」と「線」と「面」の3つの要素でものをとらえています。
「点」「線」「面」でとらえるのは1919年ドイツ・ワイマールの美術学校と工芸学校を統合して設立された教育機関の「バウハウス」で教えていたワシリー・カンディンスキーやモホリ・ナギらが提唱している方法論です。
「点」とは
「点」とは、おおよそ「画面の大きさに対して点として認識できる大きさ」を指します。具体的に「この大きさが点である」というようなものではなく、人が見たときの感覚的な認識によるところが大きいです。

「線」とは
「線」は「点」の移動の軌道、つまり「点の軌跡」が線になります。
領域内に線を引いたり円や四角を描けば、上下内外にさらなる領域が生まれます。
線の表現にはフリーハンドで描いたような「有機的な線」と定規などで描いた「無機的な線」に分けられ、その中に「直線」や「曲線」などの形の特徴をもっています。
直線には「水平線」「垂直線」「斜線」があり、一般的に以下の意味的なイメージが持たれています。
![]() | 水平線には「拡大」「平静」「制御」「受動」などをイメージさせ、数多くすると「抑制」を連想させる。連続すると縦の動きが生まれる。 |
![]() | 垂直線には「上昇」「権威」「能動」をイメージさせ、数を多くすると「厳格」「冷淡」などを連想させる。連続すると横の動きが生まれる。 |
![]() | 斜線には「自由」なイメージであり「能動的」であるが同時に「不安定」さを感じさせる。 |
いずれの線も「長さ」「太さ」「間隔」を変えたり「強弱」をつけると、平面に奥行が生まれ表情が大きく変わるデザインにもなります。
「面」とは
線の移動や線の集合、点や線の拡大によって面が構成されます。面を形の特徴で分類すると「有機的形態」と「幾何学的形態」、「偶然的形態」と「不規則形態」に分けられます。
テクスチャ
テクスチャは「素材感」を意味し質感や手触りといったものを指すものもあります。テクスチャは視覚的に触感をイメージさせたり、時間の経過や背景を想像することもできます。
「カタチ」が持つイメージ
一口に「カタチ」といっても「丸形」「四角形」「三角形」など、さまざまな形状が存在します。
一般的に「丸形」「四角形」「三角形」の「カタチ」には以下のイメージがあるので、デザインするときは伝えたいイメージに合わせて「カタチ」を参考にイメージできます。
●=「丸み」 | かわいい、柔らかい、優しい、和やか |
■=「直線的」 | 堅い、力強い、クール、安定 |
▲=「鋭角的」 | 鋭い、シャープ、爆発、刺激的 |
まとめ
平面構成において基本となるのが「点」「線」「面」の要素によってとらえられます。
また「点」「線」「面」の配置によって与える印象が変わったり、形が持つイメージによっても印象が変わってきます。